2012年 01月 30日
模倣品・海賊版拡散防止条約(ACTA) |
隣国ドイツやその他ヨーロッパ諸国においてではなく、まさしくポーランドにおいてACTA締結反対運動が数多く、より激しいのも偶然ではない。インターネットから音楽ファイルを合法的にダウンロードするのに50ユーロの出費は、ドイツ人やオランダ人の若者にとって大した問題ではないが、ポーランド人の懐には厳しい、あるいはまったく不可能であるからだ。
ポーランドでは多くの若者が自分の生活を無料の(非合法の)音楽で楽しくすることに慣れてしまった。何万人もの不満を抱えた勤め人がゴミみたいな契約でも自分の状況を我慢しているのは、仕事のあとでお気に入りのアメリカの連続ドラマをインターネットで(やはり非合法に)見ているからだ。そのドラマがポーランドのテレビで放映されるまでには長いこと待たねばならない。
抗議行動がこれほど激しいのは、ネットユーザーがこうしたあらゆる娯楽の喪失に甘んじようとしないからだ。
俺はこう言おう。どうかポーランドが、著作権尊重など抽象的な形式でしかないロシアや中国みたいになりませんように。一つだけ同意できることがある。トゥスク首相と政府は、若者らと話し合うべきで、ACTA条約に署名する前に国民の若い世代と時間をかけて十分に相談すべきであった(何を何のために署名するのか説明すべきであった、と読まれたし)ということを忘れていたのだ。
写真:「ACTA反対」運動で封鎖されたクラクフのフロリアンスカ通り。
by nagamimi_2
| 2012-01-30 23:55
| 日々