2011年 10月 30日
TVP-2の共産主義的番組 |
いましがたTVP-2で『カリブ海の秘密』という3回連続番組の1回目を見て、大変腹が立っている。制作者はトリニダード出身のおそらくアメリカ国籍の人で、この回ではキューバをアメリカの友好国として紹介していた。
葉巻工場を案内しながら、無論そこで働く労働者は月に約20ドルの稼ぎしかなく、葉巻一箱は30ドルもすることに言及するのだが、そのあとですぐに、彼らは工場内でその葉巻を好きなだけ吸うことができると言う(これは嘘で、1日1本だ)。
それから知り合いのキューバのテレビ局の女性職員(特権階級)とともにナイトクラブを訪れ、すばらしいカクテルやオーケストラの見事な演奏をほめたたえるのだが、一般のキューバ人はナイトクラブにも、彼自身が泊まっているホテルにも立ち入り禁止だということにはひと言も触れない。
紹介されたキューバの新聞記者(体制側の意)は、ハヴァナ中心街にある自分の申し分ない3部屋の住居を見せる。体制側の記者氏はこの住居を国から200ドルで問題なく買い取ったのだと自慢していた。番組制作者は、体制への服従としかるべき新聞記事と引き換えに、と付け加えるのを忘れた。
キューバの記者は我々を電器店へ案内するのだが、1台300ドルのテレビ数台とヘアドライヤー以外、そこにはほとんど何もない。記者氏は、基本的にキューバ人は消費する国民ではないから、こうした物はあまり必要ではない、と説明する。
それから配給券で買う食料品店を訪れ、そこで記者は自分の「ドル」を受け取り、自分には何もかも十分足りていると言う。一般市民やとてつもない値段の闇市場についてはひと言もない。そのかわりルポルタージュ制作者のこんな金言が聞こえてきた。「鎖国のせいでキューバ人は愛国主義者なのだ……」そうか、だから多くのキューバ人がフロリダに逃げるのだな。
このルポルタージュ全体が、フィデル・カストロが注文した観光案内パンフレット用の素材さながらである。どうしてポーランドの公共テレビが、ポーランド人民共和国時代みたいにこんなバカげたものを放映するのだろうか? かりにTVP-2が、「これは愚かなアメリカ人観光客の目から見たキューバです」といったコメントを付けていれば、まだしも我慢できた。だがそんな言葉は聞かれなかった。これは愚弄か、あるいは、公共テレビ局で決定権を持つ人たちが蒙昧無知なのだろう。
葉巻工場を案内しながら、無論そこで働く労働者は月に約20ドルの稼ぎしかなく、葉巻一箱は30ドルもすることに言及するのだが、そのあとですぐに、彼らは工場内でその葉巻を好きなだけ吸うことができると言う(これは嘘で、1日1本だ)。
それから知り合いのキューバのテレビ局の女性職員(特権階級)とともにナイトクラブを訪れ、すばらしいカクテルやオーケストラの見事な演奏をほめたたえるのだが、一般のキューバ人はナイトクラブにも、彼自身が泊まっているホテルにも立ち入り禁止だということにはひと言も触れない。
紹介されたキューバの新聞記者(体制側の意)は、ハヴァナ中心街にある自分の申し分ない3部屋の住居を見せる。体制側の記者氏はこの住居を国から200ドルで問題なく買い取ったのだと自慢していた。番組制作者は、体制への服従としかるべき新聞記事と引き換えに、と付け加えるのを忘れた。
キューバの記者は我々を電器店へ案内するのだが、1台300ドルのテレビ数台とヘアドライヤー以外、そこにはほとんど何もない。記者氏は、基本的にキューバ人は消費する国民ではないから、こうした物はあまり必要ではない、と説明する。
それから配給券で買う食料品店を訪れ、そこで記者は自分の「ドル」を受け取り、自分には何もかも十分足りていると言う。一般市民やとてつもない値段の闇市場についてはひと言もない。そのかわりルポルタージュ制作者のこんな金言が聞こえてきた。「鎖国のせいでキューバ人は愛国主義者なのだ……」そうか、だから多くのキューバ人がフロリダに逃げるのだな。
このルポルタージュ全体が、フィデル・カストロが注文した観光案内パンフレット用の素材さながらである。どうしてポーランドの公共テレビが、ポーランド人民共和国時代みたいにこんなバカげたものを放映するのだろうか? かりにTVP-2が、「これは愚かなアメリカ人観光客の目から見たキューバです」といったコメントを付けていれば、まだしも我慢できた。だがそんな言葉は聞かれなかった。これは愚弄か、あるいは、公共テレビ局で決定権を持つ人たちが蒙昧無知なのだろう。
by nagamimi_2
| 2011-10-30 23:55
| 日々