2011年 10月 01日
不条理は果てしなく |
ご承知のとおりポーランド人民共和国は不条理な国であったが、現在EU内の民主国家にも絶えずバカげたことがあふれている。
ポーランド国内には国外から年金を受給している人が約10万人居住している(いくらかはだれも知らない。だれも計算したことがないから)。あるときからそのうち一部の人たちは、自分が一生懸命稼いだお金を受け取るのがひじょうに難しくなった。なぜならわが愛すべき国では彼らが生きている人間であると証明してくれる人がいないからである。
『ガゼタ・ヴィボルチャ Gazeta Wyborcza』紙は、ここ7年フランスから年金を受給しているワルシャワのエコノミスト、ズビクニェフさんの場合を調べた。彼は毎月数百ユーロを受け取っており、だいたい2年ごとにフランスの社会保険事務所が、故人に年金を送らないようにするため、彼の生存状態を確認する特別な用紙(命の証明書!)を送ってくる。
この用紙は最近まで問題なくポーランドの社会保険事務所が記入していた。だが4年前、ズビクニェフさんはそれを断られた。規則が変わっていたのだ。用紙は市役所に送られ、そこで年金受給者が自筆で記入し、役人がハンコを押して、この件は片付いた。
あいにくその2年後は市役所の規則が変わり、役所も命の証明書を出すことができなくなった。ズビグニェフさんは公証人のもとへ送られ、そこで料金を支払って(なんだって自分の年金のために余計な金を払わなければならないのか?)証明をする羽目になった。
あいにく公証人は、他者の用紙で証明書を作ることは禁じられているため、自前の書類で証明書を作らねばならない。しかしその書類をフランスの社会保険事務所は受領せず、問題が明らかになるまでズビグニェフさんへの年金支給を遅らせた。ズビグニェフさんは数か月間、生活の手立てを失った。この忌々しい国で彼が生きていることを証明してくれる人がいなかったからである。
ようやく彼の知人―やはり「外国からの」年金受給者―がアイデアを思いついて、フランス大使館におもむいた。そこでは特別な厚意も料金もなしで用紙が記入され、フランスの役所の信ずるに足るハンコが押された。
どうしてポーランドの役人どもの鈍いおつむには最も簡単な解決法が思い浮かばないのか?
ポーランド国内には国外から年金を受給している人が約10万人居住している(いくらかはだれも知らない。だれも計算したことがないから)。あるときからそのうち一部の人たちは、自分が一生懸命稼いだお金を受け取るのがひじょうに難しくなった。なぜならわが愛すべき国では彼らが生きている人間であると証明してくれる人がいないからである。
『ガゼタ・ヴィボルチャ Gazeta Wyborcza』紙は、ここ7年フランスから年金を受給しているワルシャワのエコノミスト、ズビクニェフさんの場合を調べた。彼は毎月数百ユーロを受け取っており、だいたい2年ごとにフランスの社会保険事務所が、故人に年金を送らないようにするため、彼の生存状態を確認する特別な用紙(命の証明書!)を送ってくる。
この用紙は最近まで問題なくポーランドの社会保険事務所が記入していた。だが4年前、ズビクニェフさんはそれを断られた。規則が変わっていたのだ。用紙は市役所に送られ、そこで年金受給者が自筆で記入し、役人がハンコを押して、この件は片付いた。
あいにくその2年後は市役所の規則が変わり、役所も命の証明書を出すことができなくなった。ズビグニェフさんは公証人のもとへ送られ、そこで料金を支払って(なんだって自分の年金のために余計な金を払わなければならないのか?)証明をする羽目になった。
あいにく公証人は、他者の用紙で証明書を作ることは禁じられているため、自前の書類で証明書を作らねばならない。しかしその書類をフランスの社会保険事務所は受領せず、問題が明らかになるまでズビグニェフさんへの年金支給を遅らせた。ズビグニェフさんは数か月間、生活の手立てを失った。この忌々しい国で彼が生きていることを証明してくれる人がいなかったからである。
ようやく彼の知人―やはり「外国からの」年金受給者―がアイデアを思いついて、フランス大使館におもむいた。そこでは特別な厚意も料金もなしで用紙が記入され、フランスの役所の信ずるに足るハンコが押された。
どうしてポーランドの役人どもの鈍いおつむには最も簡単な解決法が思い浮かばないのか?
by nagamimi_2
| 2011-10-01 23:55
| 日々