2011年 01月 06日
苦境に立つ国 |
自分の国と同国人を好きになりたいとは思うのだが、実際にはあまりそういう気になれない。例えば、昨年12月、眼科に予約をした。11月にそこで眼底検査をしたとき視力検査をお願いしたら(新しい眼鏡を作る必要がある)次回になるということだった。12月15日以降に電話するように言われ、年明けの1月12日に予約が取れた。失業中とはいえ保険には加入しているので、無論すべて無料である [ポーランドでは一般診療は基本的に無料。薬代は別途]。
ところがおととい診療所の感じのいい女性職員から電話があり、NFZ [国民健康基金] が2011年分の眼科治療の返金に関して診療所との契約にサインをしなかったという。そのため俺の検査は保険適用外となり、50ズウォティ [約1500円] の費用が掛かることになる。予約を取り消しますか、それともこの費用を受け容れて1月12日にいらっしゃいますか?
もちろん出かけて支払うことになるだろう。なぜならわが愛する祖国では専門医の診療を受けるのに半年も待たなくてはならないことがあるからだ。俺が失業者で、健康上不可欠な用件で余計な費用が掛からないようにするために保険が必要なのだということを、だれも気にしちゃいない。
テレビのニュースでは毎日、第19回クリスマス・チャリティー大オーケストラの最終報告が報道され、毎年ボランティアが何百万集めたと耳にする。これはユレク・オフシャク Jerzy Owsiak [放送ジャーナリスト] が企画し、長年行われている大変立派な称賛すべき活動なのだが、同時にこんな考えも思い浮かぶ。まったくなんて国家だろう、大オーケストラの物乞い(オフシャク側の人々を侮辱するつもりはない)なしには重病の子供を効果的に治療することもできないなんて。
だからこそ、この貧しい国家が「神の摂理教会 Świątynia Opatrzności Bożej」の建設に6000億だかそれ以上を支出したと聞いてむちゃくちゃ頭に来たのだ。申し訳ないが、ポーランドは宗教国家でも教会国家でもないし、教会が子供を治療してくれるわけでもない。
こうしたことやその他多くの物事のせいで俺は祖国に愛情を感じないし、愚かなカトリック信者の政治家たちへの尊敬の念もない。
追記。火に油を注いだのが、1月6日の三王 [キリスト誕生のときに訪れた東方の三博士のこと] の祝日が国民の休日に制定されたことである。教会はこの日がいかに重要なカトリックの祭日かと絶賛するが、国民はこの祝日の本質やそれを心から祝うことには頓着せず、それでなくとも長い週末をいかに長引かせるかに苦心している。他方経済学者は、ポーランド国民が働かなくてすむ年間113日のうちの1日が、ポーランド経済にとって何十億の損失となるかを明確に算定している。ポーランドにそんな余裕はないということが、あの愚か者たちにはわからないのだろうか?
ところがおととい診療所の感じのいい女性職員から電話があり、NFZ [国民健康基金] が2011年分の眼科治療の返金に関して診療所との契約にサインをしなかったという。そのため俺の検査は保険適用外となり、50ズウォティ [約1500円] の費用が掛かることになる。予約を取り消しますか、それともこの費用を受け容れて1月12日にいらっしゃいますか?
もちろん出かけて支払うことになるだろう。なぜならわが愛する祖国では専門医の診療を受けるのに半年も待たなくてはならないことがあるからだ。俺が失業者で、健康上不可欠な用件で余計な費用が掛からないようにするために保険が必要なのだということを、だれも気にしちゃいない。
テレビのニュースでは毎日、第19回クリスマス・チャリティー大オーケストラの最終報告が報道され、毎年ボランティアが何百万集めたと耳にする。これはユレク・オフシャク Jerzy Owsiak [放送ジャーナリスト] が企画し、長年行われている大変立派な称賛すべき活動なのだが、同時にこんな考えも思い浮かぶ。まったくなんて国家だろう、大オーケストラの物乞い(オフシャク側の人々を侮辱するつもりはない)なしには重病の子供を効果的に治療することもできないなんて。
だからこそ、この貧しい国家が「神の摂理教会 Świątynia Opatrzności Bożej」の建設に6000億だかそれ以上を支出したと聞いてむちゃくちゃ頭に来たのだ。申し訳ないが、ポーランドは宗教国家でも教会国家でもないし、教会が子供を治療してくれるわけでもない。
こうしたことやその他多くの物事のせいで俺は祖国に愛情を感じないし、愚かなカトリック信者の政治家たちへの尊敬の念もない。
追記。火に油を注いだのが、1月6日の三王 [キリスト誕生のときに訪れた東方の三博士のこと] の祝日が国民の休日に制定されたことである。教会はこの日がいかに重要なカトリックの祭日かと絶賛するが、国民はこの祝日の本質やそれを心から祝うことには頓着せず、それでなくとも長い週末をいかに長引かせるかに苦心している。他方経済学者は、ポーランド国民が働かなくてすむ年間113日のうちの1日が、ポーランド経済にとって何十億の損失となるかを明確に算定している。ポーランドにそんな余裕はないということが、あの愚か者たちにはわからないのだろうか?
by nagamimi_2
| 2011-01-06 23:55
| 日々