2010年 05月 12日
続・兵士になったクマ |
人々の回想からははっきりいつとはわからないのだが、あるときヴォイテクのところに別の大隊からミハウ(愛称はミシェク、ミシ [筆者註])という別のクマがやって来た。
クマ同士仲良くすればいいと考えたのだろうが、初対面でミハウはヴォイテクにとびかかった。この一件があって中隊はミシェクをテル・アヴィヴの動物園に寄贈した。
動物園は感謝の印にと兵士たちに1匹のサルを贈った。カーシャと名付けられたこのサルは、やがて手に負えないことがわかった。
カーシャはお金や煙草を盗むし、とても意地悪だった。ヴォイテクの耳を引っ張ったり、真似をしたりした。ヴォイテクはカーシャを目にすると身を隠し、両前肢で目を覆ったという話である。
1944年2月、アンデルス軍の第2軍団がヨーロッパに渡るとき、この動物たちに関して問題が起こった。アレキサンドリアの港までヴォイテクは特製のケージに入れられて鉄道で運ばれた。その間、兵士たちは彼の食べ物飲み物に気を配り、涼しくなるよう水をかけてやった。
英国の港湾当局は動物たちの乗船を大変困難にした。カイロの司令部と連絡を取ってクマの乗船許可は手に入れたものの、サルは陸に戻った。イギリス人医師がサルを客船に乗せることに同意しなかったのだ。だがサルは別の船にこっそり持ち込まれた。
一方ヴォイテクは乗客として公式にタラップを踏み、乗船したのである。航海中、彼は上甲板でマストにつながれていた。船酔いに苦しみながらも、カモメを捕まえようとした。
つづく。
クマ同士仲良くすればいいと考えたのだろうが、初対面でミハウはヴォイテクにとびかかった。この一件があって中隊はミシェクをテル・アヴィヴの動物園に寄贈した。
動物園は感謝の印にと兵士たちに1匹のサルを贈った。カーシャと名付けられたこのサルは、やがて手に負えないことがわかった。
カーシャはお金や煙草を盗むし、とても意地悪だった。ヴォイテクの耳を引っ張ったり、真似をしたりした。ヴォイテクはカーシャを目にすると身を隠し、両前肢で目を覆ったという話である。
1944年2月、アンデルス軍の第2軍団がヨーロッパに渡るとき、この動物たちに関して問題が起こった。アレキサンドリアの港までヴォイテクは特製のケージに入れられて鉄道で運ばれた。その間、兵士たちは彼の食べ物飲み物に気を配り、涼しくなるよう水をかけてやった。
英国の港湾当局は動物たちの乗船を大変困難にした。カイロの司令部と連絡を取ってクマの乗船許可は手に入れたものの、サルは陸に戻った。イギリス人医師がサルを客船に乗せることに同意しなかったのだ。だがサルは別の船にこっそり持ち込まれた。
一方ヴォイテクは乗客として公式にタラップを踏み、乗船したのである。航海中、彼は上甲板でマストにつながれていた。船酔いに苦しみながらも、カモメを捕まえようとした。
つづく。
by nagamimi_2
| 2010-05-12 20:22
| 歴史